2017年2月25日土曜日

福沢近藤両翁学塾跡@港区エコプラザ

 イタリア街近くの港区エコプラザに行って参りました。
こちらの施設は港区ホームページによりますと
「エコプラザは、私たちの住むまちの環境や、
地球規模での環境について関心を持ち、考え、
行動することを目的とした、環境に関する情報、学習、交流の空間です。」
とあります。

(港区エコプラザ)




















 と言っても、私はエコの勉強に行ったのではありません。
実はこちらの施設ですが、元々は神明小学校があった場所です。
1914年(大正3年)に東京市神明尋常小学校として開校したこちらの学校も
1995年(平成7年)3月に閉校となりました。
(ちなみに、神明小学校は御成門小学校に編入されています)
付近は再開発が進んでいて、人口は増える雰囲気がなくもありませんが、
やはり時代なんでしょうか?
こちらに小学校があったことを示すプレートが建っているのが、
唯一、往時を偲ぶものですね。

(神明小学校記念碑)




















 実はもう一つ忘れてはいけない重要な史実がございます。
それを物語るのがこちらの石碑「福沢近藤両翁学塾跡」です。
こちらは、1868年から1871年まで慶応義塾があった場所となります。
福澤諭吉先生はそれまで築地鉄砲洲にあった家塾をここ新銭座に移しました。
(築地の慶應義塾発祥の地のレポートはこちらです)

 1871年には、慶應義塾跡地を譲り受けた攻玉社(創立者、近藤真琴)が
1925年までこちらにありました。

(都旧跡福沢近藤両翁学塾跡 )

(福沢近藤両翁学塾跡 石碑)






































 このことを示す石碑がありますので、こちらに引用致します。

この地は1868年から1871年まで慶応義塾の在った処である。
福沢諭吉は築地鉄砲洲に在った家塾をここに移し、
新たに塾舎を建て時の年号に因んでこれを慶応義塾と称した。
あたかも明治維新の変乱に際し国中また文事を顧みる者のなかった時、
この塾に集まった福沢以下の少壮学徒は、
自から信ずる文明の主義に據って学問の独立を護り、
わが国文運の命脈を一日も絶やすことかなかった。

 1871年慶応義塾跡を譲り受けた攻玉社は築地一橋邸跡から越して来て
1925年西大崎に移るまでこの地で学校を経営した。
創立者近藤真琴は和魂漢洋才、質実剛健、礼譲を重んじ誠意を旨とするを理想とし、
中壮年部では英漢数の三科を主として海軍兵学校入学志願者を養成し、
又他の上級学校進学希望者の為に歴史、地理、物理、化学等の諸科をも
教授し後之を中学校に改めた。
更に1879年創設した陸地測量習練所は後量地黌ー土木科ー工学校及び
高等工学校と改称し土木工学の基を開いた。
この外幼年部、女子部、商船黌 、専修数学科も或る期間設けられていた。

さて、折角ここまで来たので、「イタリア公園」にも寄ってみます。
こちらのトンネルをくぐっていくのですが、
先ほど出てきた地名「新銭座」がこちらのトンネルの名前として残っています。
再開発により新しい町並が多いこの付近ですが、こちらは昭和の香りが漂います。
トンネルの上には日本の大動脈である東海道線・山手線・京浜東北線が走ります。
そしてトンネルを抜けて通りを渡るとそこはイタリア公園です。

(新銭座ガード入口)

(煉瓦が歴史を物語ります)

(ちょっと怖いですね)
























































公式ホームページによると、
【「日本におけるイタリア2001年」を記念し、同国から寄贈された、
面積3,660.02平方メートルの街区公園です。】
とあります。
なるほどイタリアっぽい雰囲気はありますね。
プレートにも
Giardino all'italiana
ispirato allo stile rinascimentale toscano
とあります。
和訳致しますと、
「トスカーナのルネッサンス・スタイルに着想を得たイタリア風庭園」
となりますかね。
Ipirare という動詞は英語で言うとことろの inspire ですので、
「トスカーナ・ルネッサンスのスタイルにインスパイアを受けて」
と言った方が雰囲気は伝わるかもしれませんね。

(イタリア公園入口)

(港区立イタリア公園のプレート)

(汐留方面を臨む)

(ゆりかもめ&新幹線が横を通ります)

(イタリア風ではありますね)

(イタリア公園全景)














































































































 なるほど、イタリア風の彫刻や噴水、植物の配置もイタリアっぽいですね。
と言っても、観光客の来る場所でもなく、ご近所の犬の散歩をしている人と、
仕事をさぼっているサラリーマンくらいしかいませんね。
あまり長居をするのもなんですので、
こちらでプチ観光を終了し帰途につくことにします。

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