2016年5月8日日曜日

北参道駅からぶらり旅 ① 鳩森八幡神社へ

 今回は、東京メトロ副都心線・北参道駅付近で
ちょいとした用事があった際に訪問した神社めぐりです。

今回の最初の訪問先は、東京都内最古の“富士塚”が現存する、「鳩森八幡神社」です。

(鳩森八幡神社)




















 鳩森八幡神社への最寄駅は3駅。
JR中央線千駄ヶ谷駅、都営大江戸線国立競技場駅、上述の北参道駅で、
いずれの駅からも徒歩5分程度の距離です。
北参道駅からは、新旧入り混じった商店街風の通りを歩いての到着です。

「鳩森」の歴史は古く、【江戸名所図会(江戸時代後期の天保年間に
斎藤月岑が7巻20冊で刊行したもの)】によると、
この地の林には太古より、めでたいことが起こる前兆である瑞雲(ずいうん)が
度々現れるという言い伝えがありました。
ある日、青空より白雲が降りたのを不思議に思った村人が林の中に入っていくと、
突然多くの白鳩が西に向かって飛び去りました。
この不思議な言い伝えに基づき、神様が宿る小さな祠(ほこら)を建てて
鳩森(はとのもり)と名付けたことによります。
「鳩森八幡神社」の歴史は860年(貞観2年)にまで遠く遡ります。 
慈覚大師(円仁)が関東巡錫の途中に当地をおとずれた際に、
村民は、鳩森のご神体を強く求めました。
その際に、神功皇后・応神天皇の御神体を作り添えて、
正八幡宮とし尊敬し奉ったと伝えられています。

都心の一等地ですが、この地は緑豊かな場所ですね。
太古は林だったというとそんな感じがしますね。

(鳩森八幡神社内 - 静かな雰囲気です)




















(神楽殿)




















 さて、境内に入って目に入るのが「将棋堂」です。
こちらの将棋堂の内部には、1986年1月に 社団法人日本将棋連盟(当時の会長 大山康晴十五世名人)より奉納された、山形県の駒師香月氏製作による、高さ1.2mの欅製の大駒があります。実はこちらの神社の近くには、日本将棋連盟の将棋会館があります。
こちらではスクールなども開かれています。

(将棋堂 外観)

(将棋堂由来記)

(欅性の大駒です)

(近くにある将棋会館)















































































 続いて「御社殿」へと向かいます。
もともとの社殿は、1845年(弘化2年)に上棟した欅造りのものですが、
不幸にして昭和20年、戦災により消失してしましました。
戦後、数度の復興事業を重ね、昭和56年末に完成。
後に、昔日の欅造りの姿に復元すべく建設工事を行い、
平成5年6月竣工されました。
また戦前の幣殿、拝殿の天井に絵が描かれていたことより、
108点の草花、暮らしの中の道具をテーマにした天井画が描かれました。

(御社殿)




















 さていよいよ、都内屈指のパワースポットでもある「富士塚」へと参ります。

(千駄ヶ谷の富士塚 - 説明版)



















 そもそも富士塚とは、富士信仰に基づき、富士山に模して造営された
人工の山や塚を指します。
こちらの「千駄ヶ谷富士」ですが、寛政元年(1789)の築造と言われており、
当時の場所に現存する都内最古の富士塚と言われております。
頂上に至る登山道は自然岩を用いた階段となっており、
富士山の要所要所を再現したつくりとなっています(かなり本格的!)。
江戸時代には、富士山に行くというのはかなりの大事業。
当時の方々が、こちらの千駄ヶ谷富士に登ることによって、
富士登山と同じご利益があると考えていたとしても不思議ではありません。

(参明藤開山 
- 富士信仰において、天地の創造神であり、
世の主宰である”富士の神”を祀るときの尊称です)

(里宮)

(銀明水)

(金明水)

(富士塚山頂)

(富士塚山頂からの眺め)





















































































































 実際に登ってみますと、山頂まであっという間ではありますが、
登山道はかなり本格的な造りとなっています。
なかなか斜面は急ですので、歩きやすい靴で行かれた方がいいですね。

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